ジェーン・スー『これでもいいのだ』

読み終わった本の記録。

ラジオもポッドキャストもずいぶん聴いているんですが、著作はあんまり読んだことが無かった。なるほど雑誌の連載にちょうどよくすっきりとした文章をお書きになる。物書きすごいと思った。

文章を書くのに抵抗を持ちたくないなと思って、私は日記を面倒でも書くようにしてみているけれど、こういう「視点」や「言語化」というのは意識と修練の賜物だなと思う。真似できない。いまみんながSNSや動画に行ってしまうなかで、こういう産業はあまり日の目をみないのかもしれない。逆に新しささえ感じる。

2020年1月初版。比較的最近のトピックが多い。「あのとき語ってらした詳細はこれか!」という部分も多くて、楽しかった。

多分、私は「びっくりしたね、もう大丈夫だよ」と誰かに言ってほしかったのだ。それは子どもに掛ける言葉だけれど、大人にだって有効だ。
訳もなくみじめで不機嫌なときは、大人だってびっくりして傷付いている。でも、大人はびっくりしたくらいじゃ傷付かないものとされているから、不自然になるしかない。(p.224)