何も変わらない毎日の「日記」

何も変わらない毎日の「日記」をインターネットに残して公開することに、なんか罪悪感を感じる。

だがしかし、一般市民の生活は、おおむね、往々にして、そういうもののはずだと思うんです。

日本は日記文学が盛んで、それが歴史の一部を担っているけれど、だけどあの日記たちだって、「特別な日」「特別な出来事」を書いていたはずだと思うんですよ。今よりずっと、紙も墨も時間も貴重だったはずだから。そんな環境で、昨日と同じ今日のことを書き残すはずがない。

だから「歴史」はダイナミックでドラマチックである。しかしカッコのつかない歴史に連なる、小市民たるわたしの生活は、だいたい昨日と同じ今日、今日と同じ明日なのであります。

ちょっとでも何か新しいことや綺麗なことが見つけられたらそれが幸いだけど、いやしかし、そんなことを前提にして日々生きてはいないよね。

なんなら、変わらないことを書き続けられることは、たぶんそれだけで幸せなことでしょう。事故、病気で自分が動けなくなることだってある。災害とか戦争だって起こりえますね。だから今日も、どうでもいいことを書き残しましょう。

こんなことを、自分へのエクスキューズを、たまには書いておきましょう。