上田早夕里『破滅の王』

破滅の王

破滅の王

読み終わった本の記録。『華竜の宮』以来の読了。国産SFの最先鋒。

まさかの本文二段組。今でも二段組の単行本ってあるのか。ページ数なり巻数なり稼ぎたい世界だと思ってたよ。

今この瞬間にも、(それは研究用途としても)危険な菌やウイルスがこの世界にはあって、そしてそれを欲しがっている者がいる。抗って善を貫こうとする者がいる。考えてみれば当たり前のことだけど、今この国で暮らしていたら考えを巡らせることなどなかっただろうと思う。

それにしても超長編。世界を支える知識と物量に圧倒されます。歴史の授業が苦手だった者として、途中「山川」の教科書かな?っていう感覚を覚えたのは記録しておきたいです。