- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/10/20
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 162回
- この商品を含むブログ (458件) を見る
読み終わった本の記録。久しぶりの伊坂幸太郎作品。
「魔王」と「呼吸」の二部構成。特に「魔王」の主人公(安藤)の焦燥やうずまく不穏みたいなものの描き方が圧巻。
正直、打ちのめされてしまった。読み終わった後にAmazonカスタマーレビュー書ける人らってすごいな、などと余計なことに思いを馳せてしまう。読書感想文の図書には選ばないほうがいいと思う。何を書けばいいとかそれ以前に、思考を揺さぶられすぎて「何を思えばいい」のかが分からなくなる。考えろ考えろ。
この人は「小説家」なんだなぁ。小説で世界に挑んでるんだなぁ。熱狂的ともいえるフリークを生むのも分かるような気がする。どれくらいの思慮と覚悟があれば書けるんだろう。
単行本で手に取ったのですが、白と青のシンプルすぎる表紙が意味深。読後のこの遠さ。