Amazon Prime Videoで映画のサムネイルを見て、そういえば読んだことがなかったなと思い立ってよんでみた。おもしろかった。読み始めたら一気に読んでしまった。映画は未見だけど、キャスティングが上手すぎるのではあるまいか。森宮さんも梨花さんも、イメージに合いすぎている。
全体を通して小気味よく、暗くならない。同じ題材でも人が違えば多様な屈託の書き方があると思うが、この作品はカラッとしていて気持ちがいい。
高校時代のパートがとてもよかった。印象に残る。すれ違いもある、いじめに近いものもある。しかし跳ね返す強さがある。
そして早瀬くんがかっこいい。こんなサラッといいこと言われたら誰だって惚れてまうやろ…。一緒になったあともまた良いのである。ただただ素敵だなあと腕組みしながら見ていたい。
年齢とともに「渡って」いく前半と、それを辿り振り返っていく後半の構成も素晴らしい。派手な謎解きも伏線もあるわけじゃないのに、彼は?彼女は?とワクワクドキドキしながら読み進めてしまう。
良い作品でした。