奥田英朗『空中ブランコ』

読み終わった本の記録。

朝の通勤、仕事中、ひとり飲みで、ずっと読んで読み切ってしまった。素晴らしいテンポと読みやすさと面白さだった。

心が壊れるのはほんの些細なことで始まる。何かが狂っているが本人たちはもともと真面目な人ばかりのように思う(この配置が必然なのか計算されたものなのかはちょっと分からない)

そこにふいと現れる伊良部先生。その子供のような奔放さに面食らうが、実は深い洞察と狙いがあるのではないかと思わされるのです。そんな見方・読み方をしている時点で、そういう人ほど神経を病みやすいんじゃないかと自嘲してしまう。メタ的なおもしろささえ提供してくれている。