荻原浩『神様からひと言』

神様からひと言 (光文社文庫)

神様からひと言 (光文社文庫)

読み終わった本の記録。

やはり優しくて明るいまなざしがベースにあってよかった。やることのない(酔っ払っていない)週末だったということもあるけど、読み始めると止まらなくなってどんどん読んでしまった。お仕事ってたいへん。

珠川食品のお客様相談室にとばされてしまった佐倉涼平の奮闘記。27歳という年齢設定が絶妙で、会社や仕事への諦観を抱きながらも、義憤のエネルギーも捨てられない。わたしなぞから見ると「有能」のこの上ないスペックに見えるけれど、与えられた場所(仕事)と、私生活の過去と現在に振り回されている姿が共感を誘います。