読み終わった本の記録。
筆致に瑞々しさを感じた。江戸川乱歩賞受賞作であることと、それを最年少で獲ったということが先に頭に入ってしまってるせいではあるんですが。それにしても。
舞台装置としての「隕石の衝突でもうすぐ終わる世界」が、非常にうまくはたらいていて感心してしまった。ケータイが自由には繋がらない。移動もままならない。閉じてはいないけど、関わりが断絶されている。クローズドサークルを産むのにはもはやここまでやらないといけないのでしょうか。
巻末に選評が載っているのも楽しい。その中で、こういった「特殊設定」ミステリはむしろ「流行」であると書かれてさえいる。驚く。