後藤将之『コミュニケーション論―愛と不信をめぐるいくつかの考察』

読み終わった本の記録。1999年発行。

この著作で私が示したかったことのひとつは、学問なり理化学なりといったものごとが、がんらい民主主義的なものであり、われわれの当たり前の生活経験に密着したものでありうるということです。すべてがそうである必要はまったくありませんが、現代の学問や科学の多くは、けっしてなんらかの超越的な知識体系ではなく、当たり前の人によって当たり前に理解されなければ仕方がない部分を持っています

あとがき

平易な言葉で書かれており読みやすいものの、書いてある内容は実はかなり専門的で深いのではないでしょうか。そのため私のふにゃふにゃな頭では理解に至っているとは思えません。センター試験の文章に使われそうな論考だと思う。

方法論ではなく、コミュニケーションというものを見る視点をいくつか提示する。なるほどーと読むんだが、それぞれを読み解き止揚するには専門家の視座が必要だろうなと痛感しました。

こういった人文科学系の、論文でもなくエッセイでもなく、しかし〈自分の考えを提出する〉という書物はどういうジャンルの言葉が与えられているんだろう。