吉田修一『犯罪小説集』

読み終わった本の記録。

どこかじとじとというか、肉感的というか、煤と湿り気のようなものが漂う。

はっきりとは分からないが、ある程度実際の事件を下敷きにしていると思う。「曼珠姫午睡」と「万屋善次郎」の、心の間隙を抉るような描写がよかった。