読み終わった本の記録。
芥川賞受賞作。表題作「ポトスライムの舟」と「十二月の窓辺」の2編収録。
どういうわけか、なんとなく手にとった『ポースケ』を先に読んでしまっていた。見覚えのある名前が並んでいた。
閉塞感と、人のつながりと、差し伸べられるもの、差し出せないもの。手の届かないこと。読後感は明るかった。
がっつり「文学」でありました。読み方に訓練が必要だと感じました。それは私がいつもエンタメ寄りのものばかり読んでいるせいです。この文学的な〈先の読めなさ〉がクセになるんだなとちょっと分かった気がします。
「十二月の~」の方は大変リアルなパワハラ描写で、身がすくむ思いがした。言葉のパワーが強くて、印象に残ってしまう。