十二国記 3 『東の海神 西の滄海』

東の海神(わだつみ)  西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)

東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)

読み終わった本の記録。

雁の国の、王と麒麟。その出会いと国の再興。

これより前の作品に比べて、ずっと大人向けの内容になってるように感じる。用語の説明は少ないし、時代の基礎教養でさえそう。何より人の裡の暗部の描写がエグい。人と人があるからこそそこに生じる、羨望や嫉妬や虚栄心。善と悪に両断できない正義と正義のせめぎ合い。

歳をとってしまった私には、偽候の“道程”を掃いて捨てることはできないなぁと感じてしまった。