- 作者: 井上夢人
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/20
- メディア: 文庫
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読み終わった本の記録。そんなに短い作品ではないと思うけど、あっという間に読んでしまった。
「霊能力者」能代あや子と、それをとりまく超有能な調査潜入集団のお話。各短編で語り手が変わっていく。
主人公たちの年齢、容姿、過去、人となりといった造形をあまり書き込まれていないのがかえってよかったと思う。主軸になるのは4人だから、掘り下げようと思えばいくらでもできそうな感じはするけれど、あえてそれをしないのが爽やか。CIAもびっくりな草壁賢一のキャラクターがよかった。なんというか軽口や言動に無理がなくて。かっこいい。
ネットワークやハードウェアの描き方が具体的なところで、思わずニヤリとさせられます。
井上夢人氏の作品をたくさん読めているわけではないけれど、『パワー・オフ』『オルファクトグラム』の鮮烈な印象は今でもよく覚えている。ちょうどいい機会だから、読めるものは手に取ってみようと思う。