- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/09/17
- メディア: 単行本
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ちょっとSF疲れしていたので、矛先を変えてみようと思って図書館を歩いていたら、おおこれはちょっと読みたかった本ではないか!という喜びとともに帰ってきた一冊。
これがまぁおもしろくてですね、三連休の最後の日に一気に読んでしまいました。おかげで朝の3時まで寝られなくて、起きたら風邪っぴきという週明けを迎えました。
この人の言葉はどうしてこんなに読みやすいのだろう。不思議を通り越して感動さえ覚えます。
辞書編纂をテーマに、と知っていたのでちょっと難しいものを覚悟していましたが、そんなことはありませんでしたね。その現場をとりまく人々の話だし、言葉に対する作者の思い入れが嫌味なく感じられて、すごく心地よかったです。ちょっとまえにエッセイを読んでしまったせいもあるのでしょうが、馬締さんと西岡さんの距離感がズキズキしました。岸辺さんも宮本くんはニヤニヤする。
ちょうど電子辞書の黎明期にあって、いまや完全に紙の辞書に接する機会を失してしまったけれど、触って覗いて読んでみたくなります。
最後にちょっとした仕掛けがあって、これは単行本で手にしてよかったと嬉しかった。