道尾秀介『ソロモンの犬』

ソロモンの犬 (文春文庫)

ソロモンの犬 (文春文庫)

プロの「解説」を読んでしまうと、もう何もそれ以上のこと書けないよ症候群。もしくはそれを排しても、道尾作品は「本格」すぎて何を書いてもネタバレになるのではないか病。

作風がとても広いですね。今度は大学生の青春群像と、圧倒的な「間宮未知夫」の存在感。

ウブで真面目な主人公秋内は、とても好感が持てます。間宮未知夫というキャラクターは、そのままシリーズになってもおかしくない。本作は犬とその習性がメインでしたが、鳥でも猫でも細菌でも、別のかたちでもみてみたい。