- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/10/29
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 43回
- この商品を含むブログ (70件) を見る
傑作。これはおもしろかった。いろんな意味で「大人」のための短編集。
視点が優しかったり、意地悪だったり、達観していたり、一編一編が違う表情を見せてくれる。自分の仕事が暇だったこともあって、職場の昼休みにも読んでしまった。
トシなんだろうか、最近アニメやドラマを観ていても、本を読んでいても、ふっと笑えるところで「いひひ、でゅふふ」って笑っている気がする。言葉にしてはいないと信じたいけれど、まぁ少なくともニヤニヤしている。
本作の「柱の実り」「黒い飲み物」が好きだ。
作家の癖というか好みなんでしょうが、作風が漫画的なように感じる。悪く言えばご都合主義的なように感じた部分もなくはない。そうなんだけど、着地がうまいなと思った。「日常」には派手などんでん返しも、見事な伏線回収も、そうはないのだ。
物語の力って素敵です。