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三崎亜記『となり町戦争』読了

となり町戦争 (集英社文庫)

となり町戦争 (集英社文庫)

表紙とタイトルから、ライトノベルジュブナイルものだと思っていた。映画化されたのもなんとなく知ってはいたのだけれど。

大人のための本でした。着眼点・発想の勝利と言えると思うのですが、最後まで実はハラハラしながら読みました。

他のひとの感想や解説を読んでしまうと何も書けなくなるから、これを書き終えるまでは読まないと自分で決めています。ですが、気になる。どんな評価をされてきたのか。自分の読み方が間違ってなかったか。

表紙のあらすじにもあるのでいいでしょう。「となり町」も「戦争」も、比喩でもなんでもないんですよね。そのまんま。そのまま戦争のお話。これが一つの仕掛けなんだろうと思います。

日常とか現実というものに対する戦争のお話。これを、作者の意図を考えながら読んでしまうのが、青春時代を終えてしまった自分の頭の硬さなんだろうか。いまの「現実」をよく見てみろというメッセージなのか、よくできた「戦争」の未来予測なのか、そのどちらでもなくて純粋なエンターテイメントなのか。読んだ後にどんな言葉を選ぶべきか難しいです。

でも、淡々とした文章の中に、怒りに似た強さを感じたんですよね。