伊藤計劃『屍者の帝国』

ようやっと読み終わった…。「読み終わった」という表現が正しくないような気がする。ただ「終わった」の方が適切のように思う。

伊藤計劃虐殺器官』を読んで、多分にもれず感激しておりました。

がしかし、ちょっとね、いやな予感がしておったのですよ。円城塔氏ですから。もうあれ、なにがなんだかわたしの脳内理解の範疇と速度をガンガンに飛び越えていかれましたね。

円城塔による文章を、わたし以外のひとはどのように読んでいるのか不思議でならない。好きな(というか波長が合う)読者にとっては、比類のない作風であろうとは思います。しかし。しかし分からないよ。

虐殺器官』もSFを舞台にしながら、言葉とその作用についての思索が主だったとは思う。が、本作におけるワトソンやバーナビーをはじめとした、分かりやすくそしてよく動くキャラクターがありながら、それに油断しておりました。

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ここの感じが自分に一番近くて、少々安心してしまいました。

iPhone 6s Plus 64GB ローズゴールド SIMフリーモデルを買った。

購入

  • 2015-11-12
  • Apple Care+ も追加。
  • Apple Storeオンラインにて。SoftBankの2年契約が残っているため、その間はまだそのSIMを利用。
  • 2年契約が終わったら、MVNOに移行するつもり。

フィルムとカバー

感想

  • でかい。
  • バッテリーがもつ。でかすぎて持ち歩く頻度が下がる→結果としてバッテリー長時間駆動になっている疑惑。
  • まだ5sが動くので家のWi-Fi環境下ではそれを使ったりするが、小柄で軽くてとても快適だと思う。
  • はじめでかいと思った、Nexus5もいまや小柄でデキる子。
  • Kindleで初めて漫画読んだ。話題になってたエヴァンゲリオン。大きい画面はこういう用途に活用したいと思った。

歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

各種の賞で圧倒的に評価が高かったのは明らかで、有名すぎる作品。

ずっと家にあって、ずっと前に読んだと思い込んでいた。我孫子武丸殺戮にいたる病 (講談社文庫)』と完全に勘違いしていましたね。そちらの方は読んだことがありました。

何を書いてもネタバレになりそうだし、というか先に書名を挙げた時点で反則なのだけれど、Amazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」に出てしまうんだし、それはもうご愛嬌ということで。

わたしも例外なく「おおっう!」と叫びました。本当に見事な作品。成瀬将虎、麻宮さくら、蓬莱倶楽部。時間と空間を様々に行き来しながら、まるでジェットコースターに乗っているような感覚でした。

ラストはもう言えませんが、これほど「忘れがたい」ラストにはそうそう出会えないでしょう。

最近、道尾秀介さんの『片眼の猿』を読みましたが、そう、この路線が綿々とつながってるんですよね。

わたしは古くは江戸川乱歩、自覚するようになってから宮部みゆきさんが大好きになって、最近は三浦しをんさんのにわかファンですが。こういろんな作者の作品に触れると、「小説」には本当にいろんなものがあるんだなと、今になって知ったような気がします。そのどれもが読者をいろんなかたちで楽しませてくれます。